装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます〈4〉

4巻の内容自体は「怪獣大決戦」という感じで盛り上がっていますが、敵幹部との稚拙なやり取りや、アダマンタイト鉱石の「ご都合性質」など。作者の力の限界が目立つ内容となってしまいました。たとえば、作者が「因果応報」という言葉を言い訳に、悪人が報いを受ける場面を、雑に乱発しているように感じられ部分も。話全体が、恨みがましい卑屈な流れになってしまったようで残念ですし。海賊たちの作戦が「怪獣大決戦」を成立させるための、利益度外視の行き当たりばったりなモノ（利用価値のある相手の船を破壊し、積み荷を海水に漬ける。←海賊たちの目的とは…？）ばかりなのも、読んでいてつらかったです。全体的に4巻は2巻同様、主人公が今後躍進するための準備回のようでしたが。巻き込まれ型主人公の卑屈さや、その主人公を持ち上げるための、悪役たちの卑屈さの過度の強調が合わさり、イヤな読了感だけが残りました。残念なのは、こういった不快感が作者なりに「読者を楽しませよう・優越感を与えよう」とした結果なのでしょうが、それが「卑屈さの強調」であった事が、本当に残念です。